2年の1度のSWOT分析レビューが効果的

経営環境は日々変化しています。1年前に、SWOT分析を実施し、中期ビジョンを確立したとしても、この1年間で外部環境も内部要因も変化したのではないでしょうか?そこで、クライアントや顧客へ「2年に1度はSWOT分析による戦略点検=レビュー」を提案します。

この「SWOT分析レビュー」は、積極戦略や致命傷回避撤退縮小戦略、改善戦略、差別化戦略が2年前に決めた事が、計画通り言っているのかどうかを確認し、変更点はないかをチェックして再度、機会分析、強み分析をして、再積極戦略、再致命傷回避撤退縮小戦略、再改善戦略、再差別化戦略を練り直していくものです。

1、外部環境も内部要因も変化しまくりの中小企業

「ブレまくりの経営」みたいな中小企業はたくさんあります。「今回のSWOT分析で決まったこの戦略が当社の生命線だ」とわずか1年前の検討会で確定した方針が、その半年後のある出来事で「そういう戦略を今する時ではない。今はこちらの戦略を優先すべきだ」と変わります。これは、ある意味致し方ない事です。

その経営者の発言を聞いた時、コンサルタントや経営支援の専門家は以前決めた戦略にこだわらず、柔軟に対応して欲しいと思います。その時、「社長、そうですね。環境が1年前と全く変わりましたね。再度SWOT分析で今の戦略の手法や妥当性をレビューしましょう。」と提案します。ここで確認して欲しいのは、1年前に立てた戦略の根拠であった「機会分析」はあまり大きく変わってないはずです。狙うニッチ市場やニッチカテゴリーが1年で極端に変わる事はそう多くありません。

むしろあるとするなら、「ニッチ市場やニッチカテゴリー」へぶつける予定だった自社の「強み」の経営資源がなくなった(例 該当する人が辞めた等)事は十分考えられます。また、「致命傷回避撤退縮小戦略」の予定だったことが、脅威分析の内容が若干好転し、そんなに急がずとも良いような感じになる事がはあります。但し、その致命傷回避撤退縮小戦略の変更は「方針転換」なのか「猶予」なのかをしっかり見極めましょう。元々、厳しい判断である「致命傷回避撤退縮小戦略」は経営者自体、そこまで乗る気ではない場合も多いので、ちょっと好転すると直ぐ手綱を緩める傾向がありますので。

2、戦略が変わらなくても、アプローチとメソッドの変更はある

いくら環境変化と言っても、1年前2年前に決めた戦略が根本から変わる事は、あまりいい傾向とは言えません。以前のSWOT分析で十分な「機会分析」と「強み分析」で各戦略を決めたはずです。SWOT分析で導かれる各種の戦略は思い付きで発案されるのではありませんから。ただそうは言っても、同じ戦略でもアプローチ方法の違いや使うメソッドが変わる事は十分あり得ます。いわゆる「戦術の違い」です。

戦術の変更とは、戦い方の変更です。以前のSWOT分析で決めた「ターゲットへのアプローチ方法や段取り」が、同じターゲットへ方法論の変更をするという事です。アプローチの変更とは、主に取り組み方の順番の変更やプロセスの変更を言います。仮に以前のSWOT分析で「〇〇ターゲットへWeb広告を通じて接点開発する」と決めていた事が、「〇〇ターゲットへセミナーから接点開発に入る」などの変更などがアプローチの変更になります。

メソッドとは方法やツールの違いです。こういう変更点は必要に応じてドンドン柔軟に対応すべきでしょう。

3、再SWOT分析は新たなコンサルティングの切り口発見と別途コンサルティング料のチャンス

このSWOT分析レビューは、クライアントにとってのメリットが第一義ですが、実はコンサルタントに取っても魅力的な事になります。

1つは、SWOT分析レビューを通じて、通常コンサルティングの中身の見直しや、新たな切り口や新プログラム、新プロジェクトの提案のチャンスが生まれます。その結果、コンサルティングに新鮮さが出る訳です。

2つ目は、SWOT分析レビューを通常の会議以外の「臨時研修方式」で提案します。

もともとSWOT分析検討会自体、終日方式などのまとまった研修パターンで行う事が多いので、この研修自体「別途コンサルティング料」「研修料」が請求できる大義名分となります。高額の顧問料(時間単価2万円以上、20万円以上)なら、顧問料の中で行う場合もありますが、定額顧問料(1時間単価1万円未満、10万円未満)なら、別途コンサルティング料として提案すべきでしょう。

このように「SWOT分析」は1回やったら終わり、ではなく、継続的に実施した方がより効果的にコンサルティングが進められるし、クライアントの満足度も向上していきます。

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