【SWOT分析と事業再構築】クロスSWOT分析の結果、この広告代理店が補助金採択されない理由

「強み」を引き出すSWOT分析コンサルタントの嶋田です。

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事業再構築補助金の事業計画を依頼されて、ある2社のクロスSWOT分析をしました。

経営者の要望は「何とか補助金が欲しい。補助金になるように事業計画書を書いてほしい」

という思いです。

しかし、それはクロスSWOT分析をしてみないと分からないし、指針・手引書チェックと審査項目でチェックしてみないと分かりません。

仮に、こちらは「これなら補助金がいけるだろう」と思っても、審査する方の基準や考え方次第で、落ちる可能性もある訳です。

そこで今回の広告代理店で、クロスSWOT分析をしてみた結果「社長、この戦略は御社には妥当でも補助金はムリですよ」と思わず言ってしまった事例を紹介します。

 その会社では初めてでも、既に普通の戦略になっている広告代理店

この広告代理店は社員7名、売上3億円未満の地方の広告代理店です。

ごたぶんに漏れず、もともと減少傾向にあった売上がコロナ禍で一気に広告収入がダウンしました。

経営者も慌てて、新たな経営戦略を取り組もうとしている最中、事業再構築補助金の話を聞き、「ウチの可能性があるでしょうか?」と会計事務所を経由して当社に依頼が来ました。

何はともあれクロスSWOT分析をして、可能性を見ないと始まらないなのでなんとか3時間を確保し、一気に行いました。

⑴広告代理店の「強み」

「強み」のポイントとして、

  • 社歴があるので、各メディア業界に人脈があり、TV,ラジオ、新聞、フリーペーパーなどが活用でき、また低価格で仕入れられる事。しかし、これはどの広告代理店も同じである。
  • コピーライティング能力がある事は、いろいろ使えると判断した。

結果、大きな「強み要素」は見つからなかった。

⑵導き出した「機会」

次に「機会」では、SNS活用、Web通販の高まりがビジネスになると考えました。

この会社では完全に出遅れている分野です。ただし、このニーズは既に顕在化しており、中小広告代理店はどこでも取り組んでいるし、今更感はありました。

⑶「積極戦略」で描いた新戦略

表のように、「TVラジオ新聞とのメディアミックスでオンライン販売ができるWebマーケティング」という戦略を打ち出しました。

そして、どこにUSPを置くかです。

ライバルをWeb制作業者にするなら、「広告媒体を持ち、しかも低価格で仕入れられる」という強みはあります。

しかし、同業の広告代理店とは差別化できません

⑷補助事業に該当しない理由

先ずは

  • 「新製品」が既に多くの広告代理店や業界で行われている事、
  • 「新市場」が既存の法人客と同じである事、
  • USPに差別化を言えるものがなかなかない事
  • そして設備投資もなく通常のビジネスの延長線上である事

そういう観点から、補助金としては難しいだろうと判断しました。

ただし、補助金を考えなければ、通常の経営戦略として経営計画書に記載され、実行する予定です。

そのクロスSWOT分析に俯瞰図です。

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事業再構築補助金の事業計画書事例、クロスSWOT分析からの「理屈を合わせた事業計画書フォーマット」を解説しています。

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