これなら活用される介護職のキャリアパス・クリニカルラダー

一体何の目的で病院も介護もキャリアパスを作成したのだろうか?せっかく作ったのだから、実践で活用しないと意味がありません。しかし、私の印象では70%の法人が、キャリアパスを作成したまでは意気込みがあったが、作成後はほとんどケアらしいことをしていない。

もともとキャリアパスは、将来の目標やポジション、スタンスを見て、何年後にはどんあスキルや知識が必要かを明確にしたものです。ところが、介護職で言えば、5年職員と10年職員がスキルに大きな違いがない訳です。すると。多くの施設では、10年職員には、リーダーシップとはマネジメントとかを求めます。それがスキルの違いだと言わんばかりに。一部に専門知識や専門資格で違いを出そうとする動きはありますが、そんな職員は少数派です。

本当に経験豊富な職員のキャリアパスは「役職者になること」しかないのでしょうか?それなら、リーダーに不向きな職員は、15年経っても20年経っても給与も職位も上がらず、モチベーションを決して上がらないと思います。私たちがコンサルティングしている病院や介護施設では、キャリアパスやクリニカルラダーをもっと実践的に考えるようにしています。

例えば、「入浴介助」と言うスキルがあります。

これは、初級職員なら「マニュアル通りできる」になります。そして中級職員には、「重度の利用者へもスムーズな入浴介助がっできる」と言う事かもしれません。普通なら、それが限界の表現で、ベテランも同じ内容になります。ところが、私たちの指導では中級職員は「いろいろな言い方で上手に入浴拒否の利用者を入浴させる事ができる」「臨時利用が多い日、職員が少ない日の入浴介助でも、利用者からのクレームもなく、スムーズに段取りする事ができる」と言うもっと具体的な表現になります。更にベテラン職員なら「ヒヤリ、ミスで上がった着脱時皮膚剥離の注意を他の職員に促す事ができる」などの経験的な要素も加味されます。

すると、ベテランならでは必要スキルが明確になる訳です。入浴介助以外の全ても作業項目にも、そういう表記にしています。すると、職能要件型キャリアパス・クリニカルラダーは、個人の技能向上目標が設定しやすくなるのです。キャリアパスやクリニカルラダーを見て、「自分の経験年数とスキルを比較して、何が不足し、ないが合格点か分かる仕組み」出ない限り、一度作成したキャリアパスやクリニカルラダーを振り返ることはほとんどないようです。

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