中途人材をただ補充だけではダメ、新たな役割を与えて新たな付加価値・生産性を生ませる

SWOT分析、KPI監査、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。

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人手不足が慢性化している中、たまたまいい出会いがあり、採用にこぎつける事があります。

そして、とにかく人手が欲しいから、中途採用者にも、その経歴やスキル、ノウハウを無視して既存の業務をやらせる訳です。

経験も能力もあまり関係ない、現場作業ならそれでも良いですが、営業要員や事務職、ホワイトカラーの人材を採用したら、通常の業務だけでなく、その人のスキル経験を考慮して、新たな役割も入れる必要があります。

そうしないと採用失敗になり、ムダな採用コスト、現場疲弊が続くことになります。

1,能力のある中途がせっかく入社しても短期間で辞める理由 

これまでの社員とは毛色が違い、高い職歴や学歴のある中途や中高年が入社するケースが増えています。

若手はなかなか来ませんが、中高年の履歴書は増えており、それだけ「中途転職市場」に転職希望者が流れ込んでいるのでしょう。

しかし、経験があり職歴もあり、スキルもありそうな30代、40代の中途を現場の責任者のOJTだけに任せて、現業だけをさせると短期間で辞めていく場合があります。

そういうスキルや能力があるということは、辞めた理由が「ただ前職がきついから再度転職する」のではなく、仕事の将来性や自分と家族の未来や収入、自分の健康をしっかり考える傾向があります。

「ごちゃごちゃ言わずに、まず仕事に慣れ、仕事のやりがいを見つけなさい」

と言っても、そんな「シンプル思考」ではありません。

だから、仕事の目的、キャリアパス、当面の業務目標とその理由、そして6か月間の段階的な経験スケジュールを示す事が「能力ある中途社員」には必要なのです。

 

2,新しい能力は新しい仕事への挑戦のチャンス

中途採用した社員の前職での経験やノウハウを活用せず、自社の今までの仕事だけに使うのは、実は効率的ではありません。

新たな能力スキルを持った人材が折角入社したのだから、これまでの仕事内容に一工夫して、新人のスキルを活用して欲しいものです。

その為には企業には「中期ビジョン」や経営戦略が必要です。

新しい能力のある人材を採用した理由は、何らかの理由で自社の将来や現在の課題解決に必要だからだったからでしょう。

ならば、その新しいスキル活かす為、これまでの仕事の進め方とは違う新たな挑戦を認め、主体的に動くその中途採用者をメイン担当にすればいいのです。

そうすれば中途採用者の「自分らしい仕事の責任とステータス」が与えられ、やりがいやプライドも短期間で芽生えてきます。

大事な事は「能力のある新人」のスキルは、新たな仕事へのチャンスだと思い、「仕事の進め方改革」に活かすのです。

 

3,仕事の矛盾は1週間単位で解決する

能力のある中途採用者は、入社後いきなりいろいろな矛盾や課題に気づき、その解決策や改善に向けて動き出すかその可能性を冷静に見ています。

問題やテーマがあっても放置していたり、コミュニケーションを取らない中小零細企業には、「この会社はダメだ」と中途採用者は短期間で見切りをつける可能性があります(特に20代、30代の転職者。50代になるともう少し冷静な期間が出てくる)

会社側も中途採用者の能力ややる気を見ていますが、それは相手も同じ。

中途採用者が感じる矛盾や問題点は、放置すればどんどん積みあがり「不信感」へと助長されます。

だから入社後数か月は、1週間単位で経営者や役員クラスがコーチング面談をして「課題整理」や「本人がどうしたいかを聞き出す」面談を小刻みに行いましょう。

 

4,個人ごとの役割責任、目標、6か月スケジュールを作る

中途の新人は早く仕事を覚え、戦力になりたいと思っています。

だから、「仕事の全体像を覚えて貰おう」とダラダラ目的もなく、作業をさせても意味がありません。

そこ入社後6か月間の週ごとスケジュールで、経験業務とその目的とゴール、その期間の個人の役割などを文書にして本人と共有する事が必要です。

 中途採用者が半年以内に退職するのは

「この転職先は間違っていた。今ならこの会社での転職履歴は書かなくても済む。正社員になる前の試採用期間内で辞めよう」

と考える方が少なからずいるからです。

転職先のミスマッチを早々と決めてかかるのです。

これからどんどん仕事の本質を経験し、自社の良さを体感するのに、その前に「見切られる」訳です。

そうさせない為に「6か月間の教育カリキュラム」を作成し、確実な指導と「今後の期待」を持たせる必要があります。

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上記はある住宅メーカーの工務の中途を採用した場合の「6か月間教育カリキュラム」事例です。

このように1週間単位で「覚える項目」「体感する項目」と指導担当者を決め、本人にも伝える事で、「計画的な人材育成」が進んでいきます。

 

5,中途入社組の「強み」を活かした業務の開発

せっかくいろいろな経験をしている中途入社社員を採用したのに、その過去の経験スキルを全く生かさず、「自社のカラーだけに染めまくる」企業があります。

だったら新卒を採用すればいいのですが、新卒は見向きもしないから中途採用に舵を切っているみたいなことを言われます。

これは「採用戦略」が間違っています。

中途入社組の過去の経験、「強み」を掘り下げ、新たな生産性のある仕事、効率的な業務、付加価値のある作業をさせないと、中途入社社員の意味がありません。

この中途入社組が全くの業界未経験者であっても、何らかの過去のスキルがある訳だから、それを活かすすべを考えたいものです。

結局なぜ、金太郎あめみたいに経験もスキルも違う中途入社組を「自社のカラー」に押し付けるのかと言うと、経営者も幹部も「中途入社組の活かし方が分からない」からです。

これでは何人の中途採用者を採用しても毎回上手くいかない事でしょう。

「中途採用者の強み、過去の経験」を棚卸し、自社の業務の中で既存社員にはできないノウハウを整理して「新たな付加価値」を見出す事が中途社員のモチベーションアップにもつながるのです。

弊社では「パーソナルSWOT分析」という手法を使い「転職者の早期戦力化」を図る提案をしています。

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