アウトプット(成果物)重視のコンサルティング

「A社は、私が新規事業成功のノウハウを入れたから、あそこまで成長できた」「B社は、この5年間で、200%の売上増ができたのは、私のノウハウを入れたからだ」こういうことを豪語するコンサルタントがいます。

同業者として、顔から火が出るほど恥ずかしいと思います。このコンサルタントは、いったい自分を何者と誤解しているのでしょうか?神様にでもなったつもりでしょうか?

結果的に成果(売上や利益)が出たコンサルティングを誤解しない

コンサルタントの指導の結果、「成果」が出た事は素晴らしいです。コンサルタントの何らかのヒントやアドバイスに沿って、その企業の経営者や社員が頑張ったおかげで成果が出たのでしょう。コンサルタントはそれをもくろんで、いろいろな企画を考え、時には当事者として行動したり、黒子としてアドバイスした事でしょう。そして、一番努力し、行動したのは他ならぬ企業の経営者や社員です。コンサルタントは、その入り口の指導やモニタリングでPDCAを回した訳です。だから、あくまでも「結果的に成果がでた」訳です。

コンサルティングの中身も良かったのでしょうが、それはコンサルタントが自分で言う事ではありません。企業の経営者や社員が「あの先生の指導とノウハウのおかげでした」と言われればそれでOKです。ここで言いたいのは、「コンサルタントが成果を出した」のではないという事。だから、口が裂けても「私があの会社を成長させた」と言わぬこと、思わぬことです。

見えない成果より、「見える成果物」がコンサルタント起業者には大事

仮に売上が30%成長しようが、利益が改善しようが、それは「結果的に出た成果」です。誰の貢献かと言えば、それは企業の経営者や社員です。コンサルタントの貢献は、あくまでも黒子としての評価です。それより、「コンサルタントが出した成果物」があれば、それはアウトプットとして「見える」「使える」そして、「これを作ってくれたのは、あの先生だ」と後生、評価と尊敬されます。当社が進めている「アウトプット重視のコンサルティング」こそ、「これからコンサルタント起業」を目指す方が、攻める分野だと思います。

だから、「〇〇コンサルタントノウハウ講座」を受講して、知識だけ習得して、現場コンサルティングをしても、そんなに簡単にクライアントの売上増や利益拡大ができるはずがありません。そこを誤解した「コンサルタント起業者」は、ドンドン高額なノウハウを購入して、「ノウハウコレクター」にはなっても、実際には使えない事が多いのです。

これからの「アウトプット重視のコンサルティング」のメソッドとは?

これは当社で学習しているコンサルタント起業者や、仕事を相互依頼しているネットワークのコンサルタントが既に進めているメソッドをいくつかご紹介します。

経営管理・事業承継系

経営全般から、事業承継、後継者育成に関わる「アウトプットコンサルティング」です。

  1. 作業ごと業務チェックリスト・引継ぎチェックリスト
  2. 経営者、後継者、取締役毎の業務分担・職務権限一覧表
  3. 経営者と後継者の3か年「職務権限毎移譲段取り表」
  4. 事業承継10か年スケジュール・経営全般引継ぎ管理表
  5. 中期事業計画・ビジョン
  6. 経営理念、行動規範の小冊子化
  7. 規則類、契約書ひな型、ルールブックづくり
  8. 職務分掌規程作成
  9. 年度ごと経営計画書・アクションプラン作成

営業・マーケティング系

営業マーケティングでは、営業技術、マーケティング、プロモーションなどを「見える化」して、アウトプットを出します。

  1. 商品別・顧客タイプ別営業トークマニュアル
  2. 顧客管理台帳作成
  3. SWOT分析によるUSP(独自のウリ)、ポジショニングづくり
  4. ホームページ掲載コンテンツ
  5. 顧客先でのテーマごとヒアリングシート
  6. クレーム対応マニュアル、チェックリスト作成
  7. 動画によるプロモーションの仕掛け
  8. 商品ABC分析結果の重点商品キャンペーン企画
  9. 顧客ABC分析結果の顧客の「選択と集中」企画

生産・開発・設計系

工場関連では、主にチェックリストや動画マニュアルを支援します。これは、コンサルタントに生産の知識がなくても「ヒアリングメソッド」と「文書化メソッド」があれば、誰でもきれいにまとめる事ができます。動画マニュアルはチェックリストに写真を貼り付けたパワーポイントを、モニターに映し、担当者が解説。それをビデオで撮影し、編集するモノです。慣れれば大きなコンサルティング商品になります。

  1. 各工程のチェックリストと動画マニュアル
  2. 業務フロー作成
  3. 熟練技術伝承の動画マニュアル
  4. 開発コンセプト企画の為のSWOT分析
  5. 仕様統一、標準化作業のチェックリスト

人財育成・組織管理系

全業種に関係し、主に人事関連のアウトプットを指します。

  1. 業務引継ぎ・職務権限移譲計画作成
  2. 部門ごと、作業ごと異常発生時のチェックリストと動画マニュアル
  3. 業務手順書と動画マニュアル
  4. 部門ごと、職種ごとの職能要件書と能力考課シート作成
  5. 層別人事考課(配点基準付き)シート作成
  6. 部門別職種別キャリアパス・キャリアプラン作成
  7. 部門別職種別目標管理シート

こういうアウトプットは単にフォームだけではなく、実際にヒアリングしながら、コンサルタント側で入力していきます。この入力や文書化を、相手に任せると多くの中小零細企業は挫折してしまいます。だから、コンサルタントの付加価値になり得るのです。「この〇〇は、3年前に、A先生の指導の下、作成したんだよな。これがあるから、面談もしやすいよね」などの評価につながっていきます。

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