⑤会計事務所でコンサル部門成功のコツ(アウトプット編)

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私が知る限り、会計事務所のコンサルタント部門で生産性を上げている所は、何某かサービス内容を絞っているようです。例えば、

  • 再生案件に特化した会計事務所のコンサルタント部門
  • 賃金・人事制度に特化した  〃
  • 病院に特化した 〃  
  • 資金繰りや財務改善に特化した  〃

いわゆる、特化する事でブランディングがしやすく、セミナー開催、紹介受注もしやすいという事でしょう。

1、特化型のコンサルタント部門には専門家が必要

ある分野に特化したコンサル部門を作るには、その分野で経験と実績が豊富な職員か又は外部から専門経験のあるコンサルタントを採用しなければなりません。生産性や収益性が見えない段階で、外部から採用は現実的ではありません。しかし、これまでの監査担当者に、ある分野においてそこまでの専門性と生産性が挙げられるかと言えば、なかなか難しいでしょう。だから、「特化型」は多くの場合、成立しにくいと言えます。

2、会計事務所に「教えるコンサルティング」は合わない?

経験のない分野を、新たに学習して、数か月後の「〇〇コンサルタントです」と名刺に書く会計事務所の職員やコンサル部門の社員がいます。聞きかじりの知識を勉強したからと言って、果たしてその分野の専門コンサルタントと称して良いのか、私には疑問です。コンサルティングとは「知識差ビジネス」だという方がいます。クライアントがあまり知識が少ない分野の情報やノウハウを教える事でコンサルティングをするという事です。

知識差を教える事は大事ですが、「教えるコンサルティング」は継続性がないでしょう。コンサルティングとは「教える」のではなく、クライアントと「一緒にカタチ構築していく」パートナーだと考えます。だから、長期経営顧問になるのです。会計事務所のコンサルタント部門は、「経営者に教えるコンサルティング」ではなく、「一緒にカタチを構築していくパートナー」を目指すべきです。

3、先ずは基本動作されできれば、誰でもできるコンサルタントになれる?

基本動作、即ち、

  • 時間を守る
  • 相手の話をよく聞く
  • 相手からの宿題は忘れない
  • 人前で話す事がひどく下手ではない
  • 適切な身だしなみ
  • PCでも文字入力が普通に早い
  • 嫌われない話し方、態度
  • 人の悪口、情報を平気で漏らす
  • 新たな知識を学習する事に抵抗感がない
  • 先生や講師の指導を素直に聴き、行動する  等々

コンサルタントというより、普通のビジネスマンに必要な基本動作こそ、長期の信頼感の基本です。会計事務所のコンサルタント部門だけでなく、コンサルタント起業の方で、生産性が上がらない、経営顧問が続かない、そんな方の多くは能力ではなく、この「基本動作」が欠落している人です。コンサル部門の専任者にするには、最低限の基本動作ができ、「コンサルタントと称するに恥ずかしくない」人を専任にすべきでしょう。

4、特化型ではなく、「普遍のニーズの深掘り」コンサルティングを目指す

普遍のニーズの深掘りこそ、USPに直結する分野です。言葉の通り、「時代が変わってもニーズがあるが、他の事務所とは一味も二味も違う内容とアウトプットを徹底する」事です。それが、先述した

  • SWOT分析を活用した根拠ある経営計画書支援
  • 経営承継の可視化支援
  • KPI監査支援

の3つです。これらはもともと、会計事務所業務と親和性もあり、アウトプットとしても分かりやすいコンサルティングです。この3つの分野のコンサルティングのケース事例を増やし、それの特化したセミナーや著書、webサイトづくり、SNS発信をすれば、比較的短期間に生産性を上げる事は可能です。何故なら、今このニーズがどんどん高まっているからです。

5、即、おカネになる、誰でもできるコンサルティングとは?

それは、「文字化コンサルティング」という分野です。私も長年、このコンサルティグを続けてきたので、現在があるし、私のクライアントの会計事務所にも、これを勧めています。「経営者と一緒にカタチを構築していくパートナー」として、中小零細企業の経営者の頭の中や、やりたい事、型決めしたい事、決まりにしたい事、見せられるツールにしたい事・・・これらを、「文字化・文書化」してあげる事です。例えば、ある中小企業には、業務マニュアルがない とします。すると、会計事務所のコンサルタントは、相手から作業の順番や実施項目をどんどん聴きだし、それをPCに入力。相手は、プロジェクターに投影されたExcelやWordの文書を見ながら、

「そこは、こう表現してください」

「その時、〇〇チェックをAさんがします」

などの意見をどんどん入力していきます。コンサルタントがヒアリングした事は、

「次にどんな作業をしますか」

「その時、誰がOKを出しますか」

「その時、チェックする資料やデータは何ですか」

「その時、どこに注意しますか」

「その作業をする時、ベテランはやるけど、新人はしない箇所ってありますか」

などをどんどん聴きます。当然、相手は自分が熟知している作業だから、口頭でどんどん答えます。それをPCで文字化しているだけです。この「文字化コンサルティング」なら、こういう業務マニュアルだけでなく、規約規定、ルール文書化、会議議事録、外部向け文書、新たなフレームフォームなど、様々なニーズに対応できます。

6、3つのアウトプットは「文字化コンサルティング」が基本

先ほどの

  • SWOT分析を活用した根拠ある経営計画書支援
  • 経営承継可視化支援
  • KPI監査支援

これらも、現場では「文字化コンサルティング」のメソッドで、アウトプットしていきます。SWOT分析にしても、フレームに聞きながら、文書を箇条書き化していき、クライアントはそれを見ながら意見やアイデアを言います。もし、クライアントの眼の前で、文字情報がなければ、議論も上手く進みません。以前なら、ホワイトボードやポストイットをKJ法なんかもやってましたが、今はほとんどプロジェクト方式になっています(研修目的なら、ホワイトボードやポストイットも活用)

「文字化コンサルティング」は、難しいコンサルティング知識を学習しなくても、ヒアリング技術ヒントだし技術と、入力技術さえあれば、誰でもできます。但し、何十回と模擬演習(ロープレ経験)を積まないと、「聴きながら適切な箇条書きにして入力する」というのは、そう簡単ではありません。しかし、クライアントに使えないコンサルティング知識、生産性が挙げられないコンサルティング知識よりは、遥かに効果的です。

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