⑥SWOT分析(強み)

「強み」とは、「機会」との連動で議論すべき。「強み」は大事です。但し、「強み」は、攻めたい市場や顧客ニーズに対して発揮できる事を「強み」と当社では考えています。だから、市場に関係ない強みをいくら列挙しても、それは単に「良い点」に過ぎないのです。「直接の買う理由」にならない限りは、「強み」とは言えないのです。「強み」は単独ではあまり貢献度が少ないかもしれないが、「機会」に使える「強み」になった時点で、「積極戦略」と言う武器になる。では「強み」をどういう点を見るべきか。

No 機会の「タラレバ」のヒント 考え方
1 「強み」につながるこだわり その「こだわり」が評価されて、差別化になっており、収益に直結している事(収益に貢献しないこだわりは一人よがり)
2 「強み」につながるアフターサービス体制 リピートを決めるアフターサービスがブランド化され、アフターで紹介がでるくらいなら大きな強み
3 「強み」につながる熟練度・専門性知識力 ベテランが持っている技能知識が他社と比較して、分かりやすいPR力を持っている(分かりにくいのは強みになりにくい)
4 「強み」につながる設備力(顧客要望や収益を生むかどうか、生産設備、車両、建屋、他設備) 今持っている有形資産が顧客(今の顧客外も含む)の買う理由になれば強みである
5 「強み」につながる価格圧力への対応力(商品別のコスト対応力) 特定商品なら価格適応力があれば、それを武器で顧客開拓もできる
6 「強み」につながる迅速な体制・クイックレスポンス ホームページやパンフに掲載できる「○時間以内対応」など顧客に約束が出きれば強み
7 「強み」につながる短納期対応力 短納期はかなりの強みである。又は小口対応、別注品も短納期は勝負ができる
8 「強み」につながる物流体制・物流機能 物流体制の優劣は大きな差別化要因である。業者活用と自社便、センターの有無など
9 「強み」につながる意思決定のスピード・現場権限保持 本社集中権限だとスピードに欠ける。現場担当者に権限が大きいと同業者より有利
10 「強み」につながる垂直統合の一貫体制 自社内又は自社グループで企画、設計、製造、物流、販売まで行いワンストップでスピーディなら強み
11 「強み」につながる水平展開  商品機能や技術が横展開可能かどうか、また他企業とネットワークを組んでアウトソーシングする事で具体的な強みがあるかどうか
12 「強み」につながる新商品の情報、開発機能 新商品に開発につながる情報収集手段、開発能力、開発期間などがライバルより優位性があるかどうか
13 「強み」につながる商品バリエーション・品揃え 商品の品揃え自体が顧客からメリットだが、多面的な販売先がないと在庫負担になる弱みもかねている
14 「強み」につながる差別化技術・差別化ノウハウ ある特定部分の技術、ノウハウで差別化できている事。その差別化は顧客が喜ぶこと 
15 「強み」につながる顧客との関係の深さ・マーケティング力 マーケティングで他社より上手な点。最近ではWebマーケティングもリアルと同じくらい重要
16 「強み」につながる顧客が面倒臭がる事への対応、顧客の要望の具現化 顧客が喜んでも費用を払わない、自社だけがきつい思いをしていただけなら、強みにはならない。
17 「強み」につながる知的財産 知的コンテンツ、特許、商標登録、ロイヤリティ収入等
18 「強み」につながる地理的優位性 場所はいろいろな商売をするうえで重要。その地理がどう魅力的かよく考える。
19 「強み」につながる思い切った投資ができる資金力 資金力は設備投資、人材採用等コストが掛かる事に対応できるはかなり大きな強み
20 「強み」につながるブレーン、ネットワークの充実 どんな人を知っているか、どんな企業が支援してくれるか
21 「強み」につながる社内の技術的優位性 技術面で顧客開拓に直結できる優位性
22 「強み」につながるソフト力(ソリューション提案)の優位性 本商品の取引だけでなくソフトサービス面で強みは何か。そのソフトがハッキリと顧客との差別化になっていなければ強みとは言えない
23 「強み」につながる取扱商品の販売権、独占権 その取り扱い商材が権利で守られているなら、その商品が強い間は強みになる
24 「強み」につながる顧客が喜ぶIT環境 受発注や在庫管理がIT活用でリアルタイムに顧客に対応可能なら強みと言える。それが差別化の条件の場合。
25 「強み」につながるIT、Web、SNS等が活用できる体制 IT環境を使って顧客との情報共有が迅速化して、開拓したい企業の取引条件なら強み
26 「強み」につながる組織の多様性・多能性(フレキシブルに事業転換が出来る組織) 専門的固定的な組織が顧客ニーズに応えられない場合、多能工が多いとかフレキシブル組織は強み
27 「強み」につながる法規制・規制緩和などの行政面の保護、関係性 法律改正や行政からの方針、規制が自社をガードし取引条件になっているなら強み
28 「強み」につながる顧客層・エリア 具体的な顧客カテゴリーがどこか、どんな特性の顧客に強いのか
29 「強み」につながるサービス 自社が行っているいろいろなサービスで顧客が評価している事
30 その他「強み」につながると言えるもの

 

上記30の項目から自社の強みをいろいろな角度から見ていく。但し、業種によってはそのまま使えない事も多い。参考の仕方としては、「強みの考え方」から、自社なりの「強み」を導き出すようにしてもらいたい。

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