1日経営ドックで「SWOT分析から根拠ある経営計画書」を公開作成

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

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先日、毎月研修をしている会計事務所で、顧問先を招いて「1日経営計画書作成公開コンサルティング」を実施しました。

これまで1年間の研修の総仕上げ(千秋楽)として、顧問先を招聘し、実際に1日(8時間)で「SWOT分析から根拠ある経営計画書、ロードマップ」までを作り上げました。

この目的は、これまで「SWOT分析や経営改善計画書ノウハウ、アクションプラン作成方法」などを学習してきた会計事務所の税理士や監査担当者に、一連の流れを一気に実例学習してもらう為でした。

1、1日「経営計画作成コンサルティング」の流れ

招聘した顧問先数店舗の美容室のオーナーとNO2.

事前に承諾を得ていて、「実際に金融機関へ提出する経営計画書」を想定して作成しました。

コロナで赤字が続き、コロナ融資には手を付けていないが資金繰りも以前よりキツイ状況でした。

「いくらの売上増があれば、資金繰りも今後の投資も可能か」を事前に担当税理士に試算をしてもらい、その額が「売上3000万円、粗利ベースで2500万円」ということでした。

 

1日の流れはだいたいこんな感じでした。

10:00 現状の経営状況、店舗状況の把握の為のインタビュー

10:30 クロスSWOT分析(強み、機会)の聴きだし

12:00 昼食休憩

12:50 クロスSWOT分析(強み、機会、積極戦略)を錯綜しながらヒアリング

13:40 「積極戦略」で複数の具体的商材を確立

15:00 商材を3か年収支計画に当て込み

16:30 商材を実現させるロードマップ(中期アクションプラン)作成

17:00 実抜体系図の作成

17:40 終了

この間、オーナーとNO2は私がフレームに入力する文字や数字をじっと見て、アイデアや意見を言ってもらいました。

それを周囲を囲んだ職員も観察しながら、自分なりのメモを取っていました。

 

2、使用したフォーマット

今回はこの1日で作成したものは、下記の5つ。

⑴必要売上・必要粗利と「破局のシナリオ」との差額概算整理表

220608_差額整理表.jpg

⑵クロスSWOT分析シート

220608_クロスSWOT分析シート積極戦略.jpg

⑶クロス分析の具体策連動中期収支計画表

220608_具体策連動収支計画表.jpg

⑷中期行動計画(ロードマップ)シート

220608_ロードマップ.jpg

⑸3か年 経営基本方針(実抜体系図)

220608_3か年基本方針実抜体系図.jpg

3、クロスSWOT分析で意識したこと

今回は3000万円対策がメインだったので、今行っている商材をもっと売るにはどうすべきか?また今の「強み」を活かしてどんな新商材があるかを念頭に置いて行いました。

特に「強み」について根掘り葉掘り聞きだし、その途中で経営者から「そういえば、こんなことがありました」と複数回、アイデアを自ら発言され、それが新商材として反映されました。

私のヒントや質問で「気づき」があったわけです。

この研修の冒頭、私が言ったことで経営者が最初から大きく頷いたことがありました。それは

「美容院業界での業績改善のアイデアやヒントはだいたいどこも似たり寄ったりで、御社にそれらの平均的な対策を打ち出すつもりはない。それより「小さな強み」から、御社ならではの「こだわり新商材」を出すのが今回の目的」

と伝えた事です。

だから美容院経営での一般的なことはほとんど聞きませんでした。

また、人手不足とか社内組織のマネジメントについても一切聞きませんでした。

仮に経営者やNO2が「組織課題」を言っても議事には取らず聞き流しました。

そうしないと「商材中心のSWOT分析」にならないからです。

 

4、商材中心の収支計画

リアルな中身は見せられませんが、「クロスSWOT分析の積極戦略」でも「具体策連動収支計画」「今ある強みを更に伸ばした商材対策」を見出しました。

そして、それに差別化した売り方、個数、単価を確認しながら「商材単位で売上・粗利」を出します。

売り方については

「何故、過去の顧客はその化粧品を買ったのか」

「どの担当スタッフがよく売っているのか、何故彼女から顧客は喜んで買うのか?」

「その彼女はどんなカウンセリングをしているのか?」

「それらをもっと横展開したり、顧客が買いやすいようにするにはどうすべきか?」

等「深堀質問」を繰り返すことで、先方もいろいろ思い返して、アイデアや意見が出てきました。

私からの具体的なヒントは「無料商品」をどう戦略的に行うかと「値上げ」をどうするかのみでした。

後は私の深堀質問に先方が答えていきながら、フレームが埋まっている感じでした。

 

5、行動する為のロードマップ作成

終盤になり、新商材を実行するには段取りが大事であることから、行動の為のロードマップ(工程表)を一つ一つ書きだして、確認しながら入力しました。

工程表の基本質問は、

「Aという新商材を告知して販売するには、どんな準備や根回し、事前作業が必要か」

を何回も聞きだし、

「それをするには、事前にどんな準備が必要か」

そして

「それをいつから開始したいか」

「・・月に販売開始しようとすると、・・・の準備は何カ月前に終わる必要があるか」

等を聞き出し、どんどん枠に小さく記入していきました。

 

最後に「3か年経営方針(実抜体系図)」に、社員や金融機関にもわかるような表現で記入していきました。

 

6、監査担当者の反応

顧問先のお二人が帰った後、残った税理士、監査担当者とミーティングを行い、今日一日の学びと気づき、今後にどう展開していくかを確認しました。

一番、求めていた答えが出たので安心しました。

それは

「一連のSWOT分析から収支計画、アクションプラン」までの流れと、嶋田先生が想定していたゴールを見据えて進めるやり方が分かった。イメージがついたので、内容や精度は別として、早速できそうな気がした」

という返答でした。

大事なことは「何となく自分でもできそうだ」と思ってもらえることが今回の「公開コンサルティング」の目的でもありました。

 

これまではこの会計事務所でも顧問先経営者を招聘して2時間位の「SWOT分析だけを公開コンサルティング」することはありました。

しかし、丸一日8時間もかけて「SWOT分析から収支計画、アクションプラン」まで作成したのは、この事務所では初めてでした。

だから「監査担当者が流れとゴールのイメ―ジが湧いた」という事は成功だったと思います。

 

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