賞与評価に「良かった事」評価を入れる

毎年、年度末や夏冬の賞与の時期に、評価をめぐって頭を悩ます管理者は多いものです。どちらかというと、「マイナス事項を取り上げ、その是正の指導をする」場合が多い「日本型評価制度」。最近でこそ「長所進展」などと、「良い点」や「強み」に目を向けて育成しようとする動きはありますが、まだまだ「短所追求型」が多いと感じます。

しかし、多くの病院・介護施設で人事制度をコンサルティングしてきた経験から言えば、問題点・悪い点ばかり言われても、モチベーションは上がりません。しかも、「良かった点」「貢献した点」が何か、その根拠が職員にも、評価する管理職責任者にも曖昧なケースが見受けられます。

1、職員は何がよい結果になるのかわかっていない

人事評価項目にはいろいろ書いていますね。規律性、責任感、協調性、積極性など、また仕事評価もいろいろです。しかし、具体的に「この半年間、何をしてどんな結果を出したからこの部分は高い点数がもらえた」というフィードバックがない限り、「何故、自分の評価はBなんだろうか?」「自分の何がよくて、何が課題だと上司は思って点数をつけているのか」分かりません。

2.この期間の「良かった事」評価を具体的に決める

実際に何をどうしたら「良い評価」が貰えるのかを具体的に定義する必要があります。

例えば

  1. 患者、利用者、その家族から「してくれてありがたかった出来事」に対する褒め。それが複数回
  2. 業務時間の短縮のアイデアを提案して、実施の結果、他の職員も効果がでたこと
  3. この期間に通常業務以外に、複数のタスクや業務をこなし、貢献した事
  4. 時間の掛かる仕事をカタチにしてやり終え、残った事例  など

実は

「縁の下の貢献」

「誰の頑張りで成果が出たのか特定できない事項」

などは「眼に見えない」ので成果として挙げられません。

「謙虚が美徳」と言われますが、個人評価では、やはり「眼で見て分かる成果」

が優先されるのです。

3、「良かった評価」を面談でフィードバック

こうした「良かった評価」を評価後面談でしっかりフィードバックしなければなりません。但し、たくさんある評価項目の中で埋もれては、その「良かった評価」がどう評価結果に反映されているか、職員には分かりません。そこで、「良かった評価」は、平均点が決まった後に、「管理者持ち分」として0~0.5まで0.1刻みで、平均点にプラスします。しかも、その出来事を評価シートの記述欄に「いつ頃、どんな行動で、どんな貢献と成果がでた」事を記載しておくのです。

すると、「良かった評価」は大きくクローズアップされます。そこで初めて職員は「ああ、あの事をこんなカタチでプラスに評価してくれたんだ。これからも頑張ろう」という構図になっていくのです。

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