未経験のコンサルティング知識は学習しても使えない

これからシニアコンサルタントが増えていくそうです。アベノミクスの失速による景気後退、団塊の世代のセカンドライフが始まりが、そのきっかけのようです。実は私の事務所にもいろいろな問い合わせがあります。あるシニアの方からこんな問い合わせを頂きました。

 「来年、継続雇用も終わり、退職します。長年、ある上場企業の総務で人事労務畑を歩いてきました。 自分の経験を他の中小企業に活かせないかと、コンサルタントを目指しています。まだまだ働きたいですし、自分の知見はお役に立つと思います。そこで、コンサルタントを養成する講座がいろいろあるみたいですが、嶋田先生から見て、お勧めの講座はありますか?長年人事労務中心に来たので、中小企業の経営とかマーケッティングとか、財務があまり分かりません。ご教授いただければ幸いです。」

 この方は、経営コンサルタントになる為、いろいろな知識が必要だと思い、そういう講座を求めています。しかし、私の返信はこうでした。

「いろいろな養成講座はありますが、自分の経験のない知識をいくら積んでも、使えないことが多いです。 それより、経験のある労務人事のノウハウを中小企業の経営者にも分かるように『見える化』『見せる化』する準備をした方がクライアント獲得はしやすいと思います。世間にあるコンサルタント養成講座は知識こそ手に入りますが、未経験の机上論は話のネタ程度しかありません。実践で役立つのはやはり経験に裏付けされたノウハウですね。 実際に労務人事の経験があるのですから、それを体系的に整理して、PR活動をしたらいかがでしょう。」

いろいろなシニアコンサルタントの方に出会いますが、『ノウハウコレクター』の終わっている方が多いように思います。ノウハウだけ学習したり、ツールだけ集めれば安心しているパターンです。しかし、大事なことは、コンサルティング現場を増やす事です。しかも、シニアコンサルタントには単発のコンサルティングやプロジェクト、研修だけでなく、「長期継続契約」で経営者の参謀や軍師になってもらう事を目標にしてもらいたいです。

自分が役立っているという実感は、経営顧問として、毎月経営課題についてアドバイスしたり、経営者と一緒に考えている時に、感じるはずです。だから、私の会社でも「長期継続契約ノウハウ」こそ、コンサルタントの力量だと常々言っています。参謀や軍師と言えば格好いいですが、実際は小説に出てくるような「スパッと答えを経営者に授ける」ようなパターンは滅多にありません。

この手のパターンが「長期継続契約」の経営顧問と思っているなら、それは大きな誤解です。そういうコンサルタントは長期継続契約がなかなか取れません。長期継続契約が取れるコンサルタントは、「傾聴でき、一緒に考える姿勢」のある方」です。

だから、人の話を聞かず、自分の話ばかりする人、 自分の考えを押し付けてしまう人 上から目線で指導する人 は結構難しいと思います。

特に上場企業などで長年、活躍してきた方はプライドもあり、部下を使うことが当たり前だったでしょうから、特に気を付けたいですね。

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