SWOT分析の答えは1つではない?

多くのSWOT分析をしてきて思うことは「SWOT分析の答えは1つではない」ということです。企業が経営戦略を整理する為に、優先順位を決める為に「SWOT分析」をします。我々コンサルタントはそれをサポートする訳です。ところが、SWOT分析から生まれた「積極戦略」や優先順位は、いろいろなケースによって答えが違ってくる場合が結構あるのです。どんなケースによって答えが変わるのか?

1、SWOT分析参加者や影響力のある人の有無で変わる

例えば、経営者が不在でSWOT分析をした結果と、参加して出た答えは違うケースが多いですね。経営者が思っている「機会」や積極戦略と、経営者以外が感じているそれとは、若干のズレがあるのです。「強み」はほとんど変わらない筈です。但し、それは「強み」捻出の仕方を、どちらの場合も明確に指導した場合に限ります。

2、コーディネーターのヒントの出し方で変わる

これは、大きな要素です。誰がそのSWOT分析を指導し、どんなヒントをだしたかで、大きく変わる可能性があります。その為に、SWOT分析の場数や模擬訓練をふやし、スキルを磨く必要がある訳ですが。もし、コーディネーターであるコンサルタントが、変な誘導をしたり、ヒントが総論や大手企業の情報、業界の一般常識、社会の流れなどの「マクロ」でヒントを出し続けたらそれに沿った「機会」の議論になっていきます。しかし、ニッチ分野や「ミクロ」のヒントを意識した誘導だと、当然、クライアントの答えも変わってくるのです。

3、時期によって変わる

これも不思議に思うかもしれませんが、どの時期にSWOT分析をしたかで、結果が変わる可能性があります。それは、

その時期にどんな出来事が社内で起こったのか、

その時期に、どんなトラブルやクレームが発生したのか

その時期に、どんな要望が顧客から生まれたのか

その時期に、どんな市場ニーズの発見や出会いがあったのか

そういう出来事次第で、「機会」も「強み」も変わってくる可能性があります。

だから、面白いもので、例えば、4月1日にやったSWOT分析と、9月1日にしたSWOT分析が微妙に答えが違うということは多々あるのです。

4、誰がしても、いつしても変わらない「脅威」と「弱み」

逆に、誰が参加しようが、誰がコーディネートしようが、いつやろうが、あまり結果に変化がないのは、「脅威」と「弱み」です。それは、参加者が日ごろから実感していることなので、明確な定説として脳裏に焼き付いているのです。しかし、特に「機会」は、SWOT分析の状況次第で微妙に変化する訳です。

このように、SWOT分析を1回実施したからと言って、それがすべての答えではありません。だから、一度実施したSWOT分析の「積極戦略」は3~6か月寝かせて、リサーチして、再度「SWOT分析」をした方が良いと、提案している訳です。

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