経営会議でコンサルタントが書記する議事録

クライアントと意思決定にかかわる経営会議に参加する際、コンサルタントや会計事務所職員自身が司会と書記をすることを進めています。しかし、総務の担当者が書くような、ただダラダラと発言録を書くのでは意味がありません。大事な事はその議事録を見て、何が決定事項なのか、次回は何を協議すべきかのなのか、何が保留や却下なのかが分かる表現でなければならないという事です。

私がこれまで長期顧問先の経営会議、役員会議で書記と司会で意識してきたことを紹介します。

コンサルタントの書記の在り方、議事録記載の在り方の基本

  1. 議事録が会議参加者に見える状態にする(PCをTVモニター、プロジェクターにつなぎ、リアルタイムで入力する)
  2. 議事録は箇条書きが原則(主語、述語と固有名詞さえあれば、冗漫な修飾語が不要)
  3. 決定事項ならば、確実に担当責任者、期限、実施内容、アウトプットが分かる表現になるように「聴き返し」ながら入力する
  4. 保留、却下、次回の検討課題が分かるように文字のフォント、色、太さを自分なりルール化する
  5. その記載内容は1か月後も皆詳細に分かるか、を意識しながら記載する(その場では分かったつもりでも1か月後は何に事か分からない内容はダメ)
  6. 決定事項の書式をフォーム化したいなら、それもOK(但し長続きする事が原則)
  7. 議事録は過去の議事録が引っ張り出しやすいソフトを使う(Excelはカタチは悪いが、シートで簡単に過去の議事録が出せるメリットがある)
  8. Excelのシート名は日付以外にもメイン検討の課題の追記しておく(後から探す時有効)
  9. 会議で決まった必要なマニュアルや規則、ルールは別途検討させるだけでなく、その場で一部を検討し記載する事で、内容のイメージを担当責任者に植え付けさせることができる(実はマニュアル、規則、フォームの記載例はドンドン会議の場で作成する方がクライアントは喜ぶ)
  10. 経営会議や役員会の内容は千差万別なので、そのクライアントにレベルや状況に応じて変えていく(議事録はこうだと決めつけない)

議事録化した項目

それでは、経営会議・役員会議では過去にどんな事を議論し、それを議事録化してきたのか、ご紹介します。経営会議と一口に言っても、コンサルタントの首の突っ込み方次第で、どうにでもなるものです。

  1. 経営計画書のアクションプランのモニタリング(進捗状況のチェックと今後の具体策検討)
  2. 社員、幹部の人事考課、職能評価(給与、賞与決定の評価)
  3. 賞罰委員会の議事(過去の賞罰録が全部あるので、タイミングが合えば経営会議でコンサルタントと行うのが良い)
  4. 必要な業務マニュアル、ルール、規則類の目次づくり(どんな大目次、小目次が必要かをその場で決める)
  5. 組織図、部門、個人の職務分掌、職務権限表の作成(特定の個人、部門の職務権限、職務分掌をフォームに沿って一部その場で作成し、他の書き方のサンプルにする)
  6. 経営計画の内容、差額対策、アクションプラン作成
  7. 外部への案内文、契約書のたたき台等(目の前でネット経由で情報を仕入れ、その場で加工修正)
  8. 経営課題、問題点整理のフレームワーク使用(ロジックツリー、特性要因図、フローチャート等)
  9. 業務プロセスの記入(フロチャートスタイルで、各部門の役割責任を図柄化)
  10. Excelでデータ収集したものをその場でグラフ化(絵で見て分かる経営判断)

まだまだいろいろありますが、経営会議・役員会議で各企業にレベルに応じて実践する、代表的な実施事項です。

もしこれを見て、「そんな知識は自分にはない」と思ったあなた、ご安心ください。私も全部知っている筈がありません。ただ、「聴きだす能力」「コーチング質問」を使えば、どんなテーマでも議事録から具体的な文書化はできるというものです。

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