プロのコンサルティングにはカタがある

どの世界にも、世間から評価を受けるプロがいます。 そして、そのプロに共通していることは、「仕事の型」を持っていることです。 実務におけるアマとプロの違いは、「再現性のある型」をもっているかどうかの重要な要素だと思います。 翻って、「誰でもなれるコンサルタント」の世界はどうでしょうか?

いろいろなコンサルタントのタイプがいますが、「再現性のある型」を持っていることは、「継続できる条件」といえます。

1、型がなく 経験、知識切り売り型コンサルタントが続かない理由

コンサルティングで「再現性ある型」のないコンサルタントはやはり長続きしません。 毎回、行き当たりばったりで「コンサルティングにおいて一貫性がない」状態です。 特に、自分の経験や知識の切り売りでコンサルタントをしているタイプや、基本的なコンサルティングノウハウを学ばず、「自分流」でやっているタイプです。 そういう人は、その時の思い付きや、勘でクライアントに提案したり、話題を変えたりします。 それでも、そのコンサルタントに特別のノウハウや知識があり、その教えを乞うというスタンスのクライアントなら、受け入れてくれます。 しかし、一貫性のない指導は、徐々に「不信感」へと変貌していきます。 だから、1年位は続きますが、5年や10年続きのはまずムリでしょう。  

2、コンサルタントの型とは何か

「コンサルタントの型」とは、「再現性のパターン」という意味です。 専門ノウハウや固有知識の情報の提供内容ではなく、「コンサルティングスキル」に該当するものです。 例えばに「コンサルティング受注面」で言えば、

  1. 初回面談でヒアリング…面談録も取り方   
  2. 2回目は企画書提出…クライアントの課題とコンサルティング内容と成果、費用、期間などの仕様書   
  3. 現状認識…課題の抽出と現場把握で原因分析   
  4. 提案書(診断書)提出…何をどう変えれば、良いのかプランの提出   
  5. 経営顧問として、月次指導開始    等々 こういう流れも、どのクライアントに対しても行うなら、「再現性のあるパターン」です。 いろいろなコンサルティングの場面で「再現性のあるパターン」が、「コンサルタントの型」というものです。  

3、経営者面談・会議支援の型

多くのコンサルティングでは経営者面談、会議参加、プロジェクト指導などがあります。

経営者面談における「再現性のあるパターン」とは、

  1. 面談録を見ながら「前回確認事項の進捗状況」のチェック
  2. 新たに発生した課題の聴きだす
  3. 具体的な解決策又は、経営会議や幹部会に諮る内容確認  等々

会議参加における「再現性のあるパターン」とは   

  1. 前回決定事項のチェック
  2. 事前の役員会や経営会議からの検討指示事項の確認
  3. コンサルタントが司会と書記(単なるコメンテーター参加は「再現性のあるパターンになりにくい)
  4. 今回決定事項の確認  等々

経営者面談も会議参加も基本パターンがあり、それにクライアントを慣れさせる必要があります。 そうしないと、毎回、進め方の違う、「世間話会議」になりかねません。  

4、経営計画書の型

経営計画書は毎年、決算期前から検討に入ります。 経営計画書のフォームは骨子は毎年変えてはいけません。一部フォームの修正や追加は良いですが。 決算前2か月から、新年度の初月までは、毎年同じ流れを作ります。

私たちのパターンは、   

  1. 前期反省と現状の課題分析
  2. 来期数値計画のシミュレーション
  3. 来期の経営対策、部門別具体策の整理
  4. 経営部門、各部門のアクションプラン
  5. 経営計画発表会実施

この流れを所定書式に沿って、毎年繰り返します。 すると、クライアントから「先生、そろそろ来期計画を考えないといけませんね」と先方から言われるようになります。 この状態は仕組みが定着したことを意味します。  

5、社内研修の型

社内研修をする場合も「コンサルタントの型」が必要です。 社内研修は、どんなテーマであれ、そのコンサルタントが行うものは必ず「〇〇になる」状態を作ることです。 私たちの場合は、「研修=アウトプット」と定義しています。 どんな研修であれ、研修後に「眼に見える成果物ができる」状態にします。 ただ講義を聞いて、議論して、最後に懇親会で酒飲んで、研修内容を忘れる(笑)事にしてはならないのです。 「研修=アウトプット」なら、何らかの書式への書き込みやマニュアル化などになります。

すると、コンサルタントはそのフォームを用意します。 しかし、昨今の研修効果を上げるには、フォームだけでなく、リアルな記入実例が必要です。しかも、「このような書き方をしてほしい」という要望が分かるものです。 こういうのも「研修の型」といえます。   とにかくプロは「再現性のあるパターン」を持っています。 それがない限り、「行き当たり」「成り行き」「思い付き」のコンサルタントだという事です。

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