「理念経営」大好き経営者と行動しない組織の因果関係

SWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。

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経営者と話していると「理念経営」や最近はやりの「パーパス経営」をとても大事にして、常に強い思いを言う方がいます。

「信念」が強ければ達成する可能性が高いのですから。

ただ、いつまでも「理念」「あるべき論」ばっかり言って、行動しない経営者がいます。

多くの経営者は分かっているハズですが、

「理念」×「具体的戦略」×「先行管理」×「モニタリング」=「ビジョン実現」

という公式に沿って経営をしないと全然前に進んでいかないのです。

1、具体的戦略とは「商品」「顧客」「価格」を決めること

社員に「もっと頑張れ」「もっと顧客の事を考えろ」「もっと行動しなさい」

と連呼しても組織はなかなか動きません。

多くの場合「概念論は分かるが具体的にどうしたらいいのか?」がイメージできず、従来型の行動から抜け出せない管理職は多いものです。

実際に人が行動するのは5W2Hで行動内容がイメージできた時です。

だから「理念経営」を行動に転換させるのは

「商品戦略と具体策、アクションプラン」

「顧客戦略と具体策、アクションプラン」

「価格戦略と具体策、アクションプラン」

を5W2Hで決めて、更に行動プロセスまでアクションプランにしないと、中小零細企業は行動しないのです。

 

2、先行管理は、早め早めに段取りをすること

先行管理は簡単に言えば、現在3月下旬段階で、今月は言うに及ばず、4月の行動確定、5月の為の準備、6月の仕掛け、7月の企画を同時に行う事です。

行動が遅く、成果を出せない企業にはこの先行管理が弱く、目先の事だけに右往左往する傾向があります。

先々の事を先に決めないから、いつも後手後手になってしまうのです。

例えば営業会議では今月、来月の数字を上げる為の詳細な取り決めをしますが、別の「営業企画会議」を行って「先行管理のみ」をします。

会議が増えることを嫌がる人がいますが、先行管理会議なら前向きな企画会議なので楽しく議できます。

 

3、モニタリングは、会議でPDCAを回すこと

先行管理やアクションプランでは5W2Hでいろいろ取り決めしたと思います。

各決定事項が確実に実行しているか、途中で状況が変わったら、修正決定事項をだしているか、その進捗状況を確認するのがモニタリングです。

通常は営業会議や幹部会議などで行います。

本来なら管理職がモニタリングをすべきですが、プレイイングマネージャーのケースでは、このモニタリングがおざなりになるケースが多いようです。

モニタリングが会議での時間が取れないなら、Web上で「見える化」して管理する事も可能です。

 

4、行動の結びつかない最大の理由は「行動プロセス」が見えないこと

各種戦略を明確にして、アクションプランも作成し、PDCAもしたとします。

本来ならここまですれば行動展開するはずです。

しかし、いかに会議で決まっても次月の会議まで全く進まない企業があります。

彼らに共通しているのは、「ゴールと中間地点は分かるが、最初の一歩の行動プロセスがないから行動できない」という事です。

例えば、

「A地域の見込み客にデモ案内用のチラシを撒いていこう」

と決めたとします。

すかさず

「A地域の20件の見込み客に、4月1日からデモ用パンフを持って各営業は案内するように」

といつから、誰が、どれくらいまで決めました。

しかし、ある営業から

「そのデモ用パンフってどこにあるんですか?」

と質問がきます。

そこで、管理職が

「そんなのはあいさつ文とデモの写真と効果をA4書けばいいだろう。パワーポイントでも良いから」

この指示で行動に移せる営業はまだいい方です。

「そのデモ用パンフを部長が作ってくれればいいのに、それがないから最初の案内ができないよ」

と思っているレベルの低い営業が中小零細企業には多いのです。

具体的な行動プロセスと具体的なアウトプットまで用意しないと動けない組織があります。

そんな組織に「自分で考え、自分で行動しよう」と言っても「与えられるまで動かない」のですから、かなり具体的なアプローチが必要です。

 

我々が経営顧問企業に対して、このような「行動プロセス」まで求められる場合、その場で素案やフレームを作成して、「後はできるよね。イメージ湧いたよね」と確認してから、宿題にします。

そうしないと、あっという間に翌月の会議が来てしまい、1か月間を無駄にしてしまうからです。

「そんな事はコンサルタントの仕事ではない」

とある年配の先輩コンサルタントから言われたことがあります。

しかし、その先輩には申し訳ないですが、顧問企業指導継続年数も、指導先数、受注額、年間売上、顧客満足とも彼寄より私の方が圧倒的に多いことが、何を物語っているかです。

 

 

 

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