KPI監査士 何故「KPI監査」をすると企業業績がよくなるのか?

SWOT分析、KPI監査、採用サイト、事業承継「見える化」コンサルタントの嶋田です。

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コンサルタントであれ、会計事務所のMAS業務(経営支援)であれ、究極の提供業務は「業績改善支援」です。

その途中過程に「人材育成・教育」「経営計画作成支援」「マーケティング」「事業承継支援」「組織・仕組みづくり」「経営者のメンター」などがあるわけです。

実際に「業績改善支援」に直結しないコンサルティングやMASサービスは、どうしても解約の憂き目にあいがち。

それは「会社が少しでも良くなっている」という実感が経営者にわかないからです。

いきなり「売上利益」の拡大を保証するようなコンサルタントは危ういし、何か隠れた条件があり、結果的に失敗するケースが多いでしょう。

多くのまともな経営者は「業績向上は大事だが、一朝一夕にはよくならないし、簡単によくなるという事は簡単にダメになる事」だと分かっています。

だから「即業績向上」という甘い言葉に乗りやすい経営者は考え物なのです。

1,業績改善の兆候は小さい変化から

業績の結果とは、「売上拡大」「粗利率改善」「営業利益の拡大」の事を指します(ここでは資金繰り改善などの財務業績は脇に置く)

多くの中小企業では、よほどの神風や外部環境の好転がない限り、売上急拡大はあり得ません。

私もこの38年間のコンサルティング経験の中で、数度はクライアントの業界で吹いた「神風」を経験しました。

しかし、急激な神風はどうしても一時的なもので、長く続きません。

その神風商品や神風顧客の依存度が高い企業は、数年すると大幅な規模縮小や倒産を余儀なくされました。

神風商品や神風顧客がある間に「Next戦略」が打てたなら、その後も継続的に経営が進んだかも知れません。

実際に私がコンサルティングしているクライアントの多くは「多角化や周辺事業の拡大」で、特定商品や特定顧客の依存度を下げています。

だから「耐性」がある訳です。

また、これも長年の経験から「業績改善」や「売上・利益規模」が拡大している企業には必ずと言っていいほど、「小さな変化」が起こります。

この「小さな変化」は、最初業績に影響しない事から「見捨てられて放置」される企業が多い。

しかし、業績改善や企業成長をする経営者は、そういう「小さな変化」を見逃しません。いわゆる鼻が利くのです。

その「小さな変化」の現実と理由を深く考え、その可能性を見出しいく。だから経営者は「目先の業績だけに右往左往せず、小さな変化」に気を遣う事が必要なのです。

 

2,「小さい変化」から見出すKSF(重要成功要因)

「小さな変化」は主に「顧客の変化」「顧客の新たなニーズや要望」として現れます。

その「小さな変化」に、少しでも自社の「強み」を活かして対応をしていけば、顧客は更にいろいろなニーズや情報を言ってくれるし、そこに「新たなブルーオーシャンのニッチ市場」を見出すかも知れません。

「小さな変化」からニッチ市場を「自社の得意分野」に育てるには、「今ある強み・使える経営資源」を明確にして、それを該当顧客のニーズにぶつける事です。その時「明確な武器」や「企画」が必要です。何も与えず竹やりで戦えと言っても全く成果は出ません。

例えば、新規との接点開発のイベント、ノベルティ、攻略用低単価商材やサービス、販促キャンペーンなど。

そういう企画とターゲット顧客と掘り下げる戦略をKSF(重要成功要因)と言います。そしてこのように「ニッチな機会」と「自社の小さな強み」を掛け合わせてKSFを出す事を「積極戦略」と言います。まさにクロスSWOT分析の姿そのものです。

KPI監査をする為に必ずKSFを先に導き出しますが、そこには単なる経営者の思い込みだけでなく、クロスSWOT分析のような明確なロジックが必須なのです。

考えてみれば当たり前の事です。

●「小さな変化」の正体を見極め、それが今はニッチニーズだとしても、いずれ大きな波に変わるかもしれない

●儲かる企業はイノベーター理論でいうところの「イノベーター(革新者)」か「アーリーアダプター(初期採用者)」のみ。

●誰でも儲かると分かった段階はアーリーマジョリティ(初期追随者)とレイトマジョリティ(後期追随者)が参入し、ブルーオーシャンからレッドオーシャンに変わる(価格競争になり利益が取れない)

だから「小さな変化」の段階で確実に、行動力を上げていくことが肝要です。

 

 

3,KPI(重要業績評価指標)がよくなれば、確実に業績改善は進む

この「小さな変化」はイノベーター理論での初期段階のマーケティングだけでなく、今の経営活動、営業活動、生産活動にも起こっています。

売上利益などの業績向上に直結する行動プロセスがどんな企業にも存在します。

その行動プロセスは「売上利益」を上げる為に「初めの一歩」だったり、「小さな変化」の継続行動だったりします。

KPIの考え方は、行動プロセスを数値目標化して、その行動プロセス数値がよくなれば、いずれ業績改善が進むというものです。

前述の的を絞ったKSF(重要成功要因)を行動に転換する為のプロセス量を確実に増やせば、「業績改善の確度」は高まります。

だから多くの経営者は「別に新しい事をしなくても、基本的な事をしっかりすれば業績は上がるはず」だと思っています。

ただ、経営者が思うように現場や社員が動かないから、「出来そうな気がするKSF」「動きやすいKPI設定」が必要になるのです。

 

4,KPI経営を推進し、モニタリングしていくのが「KPI監査」 

中小企業の業績を上げたいなら「的確なKPI」が確実によくなることです。

的確なKPI設定とKPI結果のモニタリングをしていくのが「KPI監査」です。

だから出てきた売上利益が計画対比、前年対比どうだからと議論する予実チェックとは、根本的に監査スタイルが異なります。

目標値にしていた「KPI」がどうだったのかを議論し、その進捗やKPI推進の結果、出てきた情報から更にKPIを再設定していくことをKPI監査モニタリングと言っています。

KPI監査士は、中小企業のKPI経営を推進し、KPIをモニタリングしながら、経営改善・業績改善の伴走支援をしていく人なのです。

 

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